TOP >>マカオ経済驚異の成長力 >>マカオの未来 >>アジアのベガス、そしてモナコへ
マカオが「ラスベガスになる」ことは、もはや夢物語や理想論ではなく、「現実的な計画」です。すでに莫大な資本やノウハウが投入されていますから、あとは待っているだけで、「アジアのラスベガス」が完成する、というわけです。コタイ地区の大規模リゾートの開発が完了する2014年頃には、世界中でマカオの名を知らない人は、いなくなるでしょう(今は海外通販サイトでも国名を忘れられていたりします・・・)。
マカオがアジアのラスベガス、つまり、アジアのエンターテイメントの中心地としての地位を確立した後は、どうなるのでしょう。ひょっとすると、この街は、「アジアのモナコ」になるのではないかと思います。
マカオもモナコも、マ行で始まる3文字で、名前の響きも似ていますし、ともにカーレース(モナコはF1でマカオはF3ですが)でも有名です。そうした表面的なことよりも、マカオ人が極めて、豊かな人生をエンジョイするヨーロッパ人に近い気質であることが、「アジアのモナコ」化以外の道を想像しにくくさせます。
人生をエンジョイする、というと聞こえはいいのですが、悪くいえば、「がんばって働かない」ということ。マカオは、移民の多い国ですが、水は低きに流れるというのか、多くの移民も、永住権とパスポートが取得できる滞在7年が経過する頃には、見事にマカオ人気質になるようです。
この街が香港のような競争社会になるとは思えません。競争社会になれば、真っ先に脱落するのが現在の住民ですし、そのことは住民自身が、よく分かっています。競争社会になることを防ぐために、外国人の雇用にあたっては、同数以上のマカオ人の雇用が義務付けられたりしているわけです。
一方で、マカオの経済が発展する上では、外国人の雇用を拡大する以外の方法はありません。コタイ地区の巨大リゾート群が創出する新規の直接雇用は50万人。今のマカオの人口が老若男女あわせて50万人。中国からの越境労働者が使える一方で、間接雇用も膨大な数になるでしょうから、とにもかくにも労働人口が足りないのが現状です。
しかし、外国人の労働者が増えれば、マカオ人は失業します。「がんばって働かない」マカオ人」を雇わなくていいのなら、経営者は、まずまっ先にマカオ人首をきるでしょう。でも、「がんばって働く」人が「がんばって働かない」人になるのは簡単でも、逆は大変に難しいのです。
解決策は、マカオ人の「お金持ち」化です。モナコみたいに、住人全てがお金持ちという状態、つまり、「がんばって働かない」人々を、「働かなくてもいい」人々にしてしまう。外国人労働者との対立も起きないでしょうし、おそらく唯一の解決策になるのではないでしょうか。クウェートを妬むイラクのような紛争の懸念も、なにしろ中国本土もマカオも「同じ国」だけに起きにくいでしょうし。
このストーリーが荒唐無稽にも思えないのは、マカオ政府の最近の政策です。老人ホームなどを中国に移設しようとしたり(どうやっても金持ちになれない人には市民ではなくなってもらう)する一方で、一定レベルの貧困層には、住宅の無償供給に近いことをやっています。一方で、政府公共用地の入札価格を吊り上げようとしています(プレミアム税の本格適用を考えている様子です)。政府公共用地の入札価格があがれば、不動産の価格は当然、上昇します。結果的に無償供給で住宅を得た人々は「お金持ち」になるという仕組みです。